EOS R5・カードのフォーマット注意

デジタルカメラの撮影データは、SDカードやCFExpressなど、さまざまなメディアに記録されています。

たいてい、メディアがいっぱいになったり撮影から戻るごとにパソコンや外付けHDDなどに撮影したデータをバックアップしていますよね。

で、使い終わったメディアはどうしていますか?

ふつうは記録された画像を全部消して、また使いますよね。
一般的にはメディアの「フォーマット」を使うことが多いでしょうか。
メニューによっては「カードの初期化」と表記されていることもあります。

その時に注意してほしいことがあります。

これはCANON EOS R5の「カード初期化」の画面ですが、注目してほしいのは、10.0GB使用と表示されているところの下、「物理フォーマット」というところです。

現在は左側にあるチェックボックスにチェックが付いていません。
これが通常の状態です。
このときは論理フォーマットといって、フォーマットしても画像がどこに配置されているかという情報のみが消去され、実は画像そのものはメディア上に残っているのです。
でも、基本的には画像はないと表示されます。

物理フォーマットってなにかというと、メディアの中身を消すときに、全部0の情報を上書きするものです。
そのため、メディアには完全に画像はなくなってしまいます。

どうせ新しく撮影するんだから、どっちもでいいでしょって思った人はトラブル未経験の人ですよね。

最近、私のまわりでときどきあるのが、バックアップしたつもりでできてなかった!というトラブル。
これもメディアに新しく撮影していなければ、復旧できる可能性があります。

復旧方法については「メディア・復旧」と検索するといろいろでてきますので、調べてみてください。

ここで注意してほしいのは、そのときに物理フォーマットしていると復旧できないということです。
先ほど、物理フォーマットすると全部0のデータを上書きすると説明しました。
つまり、メディアの中には数字の0しか残っていないのです。当然、復旧はできません。

あえてなんでこんな話をするかというと、誤操作で物理フォーマットにしてしまうことがあるんです。

これは物理フォーマットに設定している画面なのですが、物理フォーマットにするにはゴミ箱ボタンを押して行います。解除はもう一度ゴミ箱ボタンを押します。

このゴミ箱ボタンを押すという動作、意識しなくてもやってしまうことがあるんです。

EOS R5の背面なんですが、メニュー操作時にSETボタンの周りにあるサブ電子ダイヤルを使います。このサブ電子ダイヤルをまわしたときに、勢いでゴミ箱ボタンに触れてしまうことがあるんですよ・・・

私も一度やっていました。
いつもとなんか表示が違うなと思ったら、物理フォーマットになっていました。

これ、気が付かないでやっている人が結構いると思われます。
もっとも、うっかりバックアップ忘れた〜ということがなければいいのですけど、このところ立て続けに復旧を頼まれたものの、物理フォーマットしていたために復旧できなかったことが続いていたので・・・

R系のEOSだと、他の機種でも誤操作するかもしれませんので、ご確認を。
ちなみに、NikonやPENTAXはフォーマット画面では物理フォーマットを選ぶことができないので安心です。

あと、要らなくなったメディアを他の人に譲るときには物理フォーマットをしておけば安心ですよ。
うまく使い分けてください。

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